お食事に行こう 3 ( 将臣 狼狽える!?編 )
「今日も夕飯、抜きだからな! 知盛! 兄さん!」
「見ろ!!! お前、譲を本気で怒らせちまったじゃねえか!」
「ではまた…、夕餉は還内府殿行きつけの、『かれ−』の店にでも」
「だから! 今月もう金、無いって言ってるだろ!
カップ麺まで望美と食っちまいやがって!
こうなったら、次の手ぇ使うしか、無ぇか」
「さすがは…還内府殿…、次善の策を御用意…とは、な」
「望美ママに頼んで飯を」
「それは…無理、だな」
「何で?」
「白龍の神子一家は…、今日は『お出かけ』…と、やらで」
「あ! そう言えば、そんなこと言ってたな…、ヤベ…」
「『四面楚歌』……か」
「いや、……まだだ! まだ諦めるのは早い!」
「まだ…、何か策が…あると?」
「………」
「………」
「……仕方ない、こうなったら景時の店で…」
「面倒…だな」
「面倒って、誰のせいで飯抜かれたと、思ってるんだ?」
「それ…に」
「それに?」
「景時の…店には…、黒龍の神子が…おられる」
「ああ、いる、な。 景時の妹だから、な。 当然だろ」
「あの女は…、苦手だ」
「お前…、珍しいな」
「何をしても…、すぐ…、『月影氷刃』を……」
「よかったじゃねーか、お前がお望みの命ギリギリのやりとりって奴が楽しめて。
ま、『月影氷刃』ってとこが、ギリギリを通り越してる気もするが……、ま、OKだろ」
「ククク……、そこまで…なら、な。
旗色が悪く…なると、…すぐ景時や…有川弟に言いつける…ところが…、白龍の神子殿と違って…面白く…ない」
「『何をしても』って部分がすっごく気になるな。
言いつけない望美にも何をしているか、気になるところだし。
いったい何をやらかしたんだ?」
「ケイキとやらに…、醤油を…かけただけ…だ…。
ああ…それに…、胸…に触った…が…」
「お前…、景時によく殺されなかったな。それで、譲の機嫌が悪い訳だぜ」
「ちょっと待った!!!」
「譲! びっくりするだろ! 人の部屋に入って来るならノックくらい」
「兄さんは黙っててくれ!!」
「……はい」
「知盛! 朔から『ケーキに醤油』の話は聞いていたけど、
む、『胸に』って話は聞いてないぞ!!」
「さすがの黒龍の神子…も、それは…、言えなかった…のだろうな。ククク
ま、事故のようなもの…だったのだが…、な」
「知盛…、やばいって」
「兄さんは黙っていてくれって言ったよな!!」
「あ、ああ、そうだけど、さ。な、ゆ、譲、ここは、ほら、そう、冷静に…、な」
「黙っててくれ」
「………」
「知盛、本当なのか?」
「……だったら…、どうする? ククク」
「出て行け!!!」
08/03/14