あっくんのお食事・3
「今日は望美がいないから、安心して召し上がれ」
「す、すまない」
「今日は、私が作らせていただきました」
「これは……、『くれぃぷ』という菓子ではなかっただろうか?」
「あら、よく御存知ですね」
「以前、ヒノエに『うらはら』とかいう所に連れて行かれた時…」
「『うらはら』? 何処にあるのですか?」
「さ、さぁ……、なにぶん連れて行かれただけなので……」
「そうですか…、残念だわ……。でも、今日のクレープは菓子ではありません。
食事用ですから甘くはありませんが、どうぞ、召し上がってみてください」
「人参やタマネギ、ピーマンの類はダメなのだが……あ、中身はキノコなのだな……、美味しい」
「ありがとうございます(譲殿、計画は巧くいっております)
クレープは、そば粉を入れた生地で焼いてあります。
キノコのクリームソースにはジャガイモ(と人参とタマネギ…、でも内緒)の細かく刻んだものを入れました」
「この汁モノが『スープ』というものだろうか?」
「オニオンコンソメスープです」
「『おにょんこそめ』?」
「クスクス、それではまるで九郎殿です。スープはどうです? お口に合いますか?」
「美味しい…、意外とあっさりして。この透明な具は何というのだろうか?」
「それがオニオンです」
「おにょん……クセがなくて美味しいモノだ」
「お褒めいただき、ありがとうございます(よかった… 譲殿、 完璧です!)」
朔は小さくガッツポーズをした。
08/07/15 UP