母 帰る  













  「ほぉ……、ここが、泣く子も黙る源氏の軍師殿の住まい……か」



  「ええ、ですが、こちらは九郎の部屋ですからね、決して入ってはいけませんよ」



  「……」



  「ここが僕の部屋、君はその辺りを適当に使ってください。

   あ、その前に」



と、言い終わらぬ内に

ポン!

と音がして白煙が立ちこめる。



  「コホコホ……、軍師殿……これは……?」



  「人の言うことを最後まで聞いてから行動して下さいね。

   『この部屋の品は勝手に触らないで下さい』と言おうとしたのですよ。

   良いですか? で、ないと」



  「『でないと』?」



  「いろいろな薬品がありますからね、生死にかかわることになりますよ」



  「……ククク、楽しめそうだな」



  「それから」



  「……?」



  「知盛殿は僕の同居人ですからね、

   九郎とは、このマンションうち内では一切、交流しないでくださいね」



  「……面倒……だな」











08/12/11 UP
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