いざ 大運動会! in 常世







第1話  準備!













  「神子……何があったの?」


  「白いのおまえの神子に何があったというのだ?」



  「分からない…?」


  「愛しい私の神子さくに比して、白いのおまえの神子は本当に」



  「ちょっと様子を見てくる」



  「おい! 京の守護は!」



  「行ってくる」



  「……! 神子が神子なら…、ったく」















  「では最後に総合優勝は………3年…5組!!」



大歓声

3年5組と呼ばれた瞬間に、5組の全員が担任に駆け寄り、胴上げ。

続いて5組の体育祭実行委員、

そして今日のクラスのヒーロー、

最後には綱引きの殊勲者・5組で一番体重の重い男子生徒まで

ノリと勢いで胴上げをした。



表彰式



閉会のセレモニー







興奮さめやらぬ中、体育祭の後片づけが始まる。

大会本部や来賓席となっていたテントを片付けながら、望美は大きく一つ溜息をつく。



  「どうしたの? 望美?」



クラスメイトが2人、尋ねる。



  「え? あ! ごめん、何でもない何でもない」



  「それにしては、随分な溜息だったよ」



  「え…、う〜ん、体育祭、終わっちゃったな〜〜って思って」



  「そうだね〜」



  「あと4ヶ月でセンター試験…」



  「ぎゃぁ〜〜! 今日はその話やめよ!」



  「それにね、私、3年間1度もクラスが総合優勝したことなかったな〜って思って」



  「あ、私も私も」



  「私は去年」



  「2−6だったんだ!! わぁ、いいなぁ!」



  「7年ぶりだって? 2年生の総合優勝」



  「そうそう。だって、男子も女子もすっごい作戦立ててたもん」



  「今年の2組も盛り上がってたのに、ね〜」



  「ね〜〜、チアリーダー、本気で泣いてたもん」



  「沙織、頑張ってたよね。ショックだったんだよ」



  「ああ、リレーでバトン落とさなかったら…」



  「あああ…」



  「仕方ないよ、望美。誰が悪いわけでもないんだからさ」



  「それにね」



  「望美?」



  「総合優勝、5組だからね」



  「?」



  「5組だと何かあるの?」



  「ある! 将臣君が……勝ち誇った顔で! ああ、考えただけで、悔しい!!」



  「そこ」



  「しばらくは勝ち誇られる」



  「あぁ、なるほど…!」















  「悔しい悔しい悔しい」



  「もう、望美ったら。そんなに『体育祭』で将臣殿に負けたのが悔しいの?」



  「だってだってだって、朔ぅ…」



  「はいはい」



その時、カウベルも高らかに将臣が入って来た。



  「お、いたな、望美」



  「げ、将臣君」



  「そう、優勝した3年5組の有川将臣だ」



  「……」



  「何か言うことは無いのかな?」



  「……おめでと」



  「違う! 違うだろう、望美ぃ!」



  「え……」



  「なぜ、眼を逸らすのかな? え? 春日さん」



  「な、何のことかな〜〜?」



  「ほぉ…、とぼけるのか? お前、いい度胸だ」



  「……」



  「望美? どうかしたの?」


  「朔、望美こいつはな、俺との賭けに負けたのをとぼけているんだ。そうだよな!」



  「や、やだなぁ、賭け事なんて、いけないんだから。私達、まだ高校生だもん」



  「何が『だもん』だ! こら! そもそも、お前の方から言いだしたんじゃねぇか!」



  「いったい、望美は何を賭けたの?」



  「俺のクラスが優勝したら『キャ○ウェイで帆立カレー大盛り』を、

   望美のクラスが優勝したら『ソンベ○フェでナシゴレン』を、おごるって約束だったよな」



  「神子は何が望み?」



  「は、白龍!?」



  「いつ来たんだ」



  「神子の気が乱高下していたので、気になって来た」



  「お前、京の守護、ほったらかしてンのかよ」



  「将臣、大丈夫。私の半身が頑張ってくれているから…」



  「白龍…」



  「私ね、体育祭で将臣君のクラスに負けちゃったの」



  「たいいくさい? くらす? 人の言の葉は難しいね。良く分からないよ、神子」



  「白龍、相手にするな。望美こいつはな、俺との賭けに負けたことがショックなだけだから」



  「でも、望美の話を聞いているだけでも楽しそうね、『体育祭』って」



  「そうだよね〜♪」



  「そっか〜、朔も景時さんも向こうの人だから、知らないんだ」



  「ええ、残念だわ」



  「やってみたいね〜」



  「……やろう! やろうよ! 体育祭!」



  「望美?」



  「望美ちゃん?」



  「お願い、白龍。みんなと体育祭がしたい!」



  「分かった、言の葉に乗せた神子の願い。聞き届けるよ」







白濁







  「こ、これは!」



  「は、白龍! なんで時空を超えるんだよ!」



  「白龍!」



  「神子の願いを叶えるんだよ」



  「何処、行くの?」



  「常世」



  「と、常世!!!!」











08/09/27 UP

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